脂性肌の人は一年中、目立つ毛穴や肌のくすみを隠すために常に厚塗り、朝メイクをしてもランチ前には顔がテカテカ、トイレに行くたびに何度もメイクを直している、次々にニキビや吹き出物がでる、どんなにおしゃれしても脂性肌のせいですべてが台無しで自分に自信が持てない。そのような経験のある方が多いと思います。筆者もいつもそうでした(汗)
これらの悩みはすべて、過剰に分泌しつづける皮脂が引き起こしています。これらの悩みを本当に解決するためには、皮脂の分泌そのものをコントロールすることが非常に大切です。
本記事では、さまざまな肌トラブルの原因となる脂性肌の肌質改善につながる方法や、皮脂分泌を適切にコントロールする方法を詳しく解説していきます。
脂性肌の特徴とさまざまな要因
そもそも、脂性肌はどのような仕組みでなるのでしょうか。どのような原因で、皮脂分泌が左右されるのかを紹介します。
脂性肌の特徴
私たちの肌は、主に表皮(ひょうひ)・真皮(しんぴ)皮下組織(ひかそしき)の3つの層で構成されています。
表皮は紫外線や細菌の侵入を防ぎ、真皮は温度変化や物理的な衝撃を緩和し、皮下組織は体温を一定に保ちます。例えば、寒い日には皮下組織の血管が収縮して熱損失を防ぎ、暑い日には真皮の汗腺から汗を分泌して体温を下げます。また、表皮は常に新しい細胞に生まれ変わることで、傷ついた部分を修復します。
このように、肌の各層が連携して働くことで、私たちの身体は日々変化する環境に適応し、健康を維持しているのです。
皮脂は、毛穴の奥にある皮脂腺で作られ、本来、お肌のうるおいを保ち、外部刺激から守る重要な役割を果たします。健康な肌では、水分と皮脂が適切なバランスを保っており、これにより肌表面に薄い保護膜(皮脂膜)が形成されます。この皮脂膜は水分の蒸発を防ぎ、細菌や有害物質の侵入を阻止する役割を担っています。しかし、このバランスが崩れると、肌にさまざまな問題が生じます。
特に脂性肌の場合、皮脂の分泌が過剰になる一方で、肌の水分量が不足しがちになります。水分不足を補おうとして、さらに皮脂分泌が促進されるという悪循環になっている状態が、脂性肌といわれています。
脂性肌のさまざまな要因
本来、皮脂はお肌のうるおいを保ち、外部刺激から守る役割を果たしますが、バランスが崩れるとトラブルの原因にもなります。しかし、さまざまな要因で皮脂分泌が過剰になってしまった状態が脂性肌です。以下のような要素によって、皮脂が分泌される量は左右されるといいます。
- ホルモンバランスの影響
思春期や月経前には、アンドロゲン(男性ホルモン)の増加により皮脂分泌が促進されます。これは多くの人が経験する自然な変化です。 - 遺伝的要因
皮脂腺の大きさや数は、主に遺伝によって決まります。つまり、両親が脂性肌だった場合、子どもも脂性肌になりやすい傾向があります。 - 環境要因
気温や湿度の上昇、紫外線による刺激は皮脂分泌を増加させます。特に夏場や日差しの強い日は注意が必要です。 - ストレスの影響
ストレスを感じると、体内でコルチゾールなどのストレスホルモンが増加し、皮脂分泌が促進されます。 - 不規則な生活
高脂肪、高糖質や偏った食生活は皮脂分泌を増加させる可能性があります。また、十分な睡眠が取れないと、ホルモンバランスが乱れ、皮脂分泌に影響を与えます。
過剰な皮脂分泌を改善するポイント
筆者も長年ニキビや毛穴に悩まされ、さまざまなアイテムを検証してきました。なかでも、過剰な皮脂分泌を抑制するために、欠かせない対策を紹介します!
皮脂を抑制するインナーケア
基本的な食生活を見直すことも大切ですが、日々の忙しさから食生活は乱れがちで、食事から摂取しきれない栄養は多いです。そのような場合は、市販のサプリメントや漢方を積極的にとりいれましょう。皮脂抑制に有効とされる代表的な栄養素は以下の通りです。
- ビタミンB群
ビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB6(ピリドキシン)は、皮脂の分泌を調整し、ホルモンバランスを整える効果があります。 - パントテン酸(ビタミンB5)
パントテン酸は皮脂抑制に役立つ成分として知られ、顔や頭皮の皮脂分泌を減少させる効果があります。 - L-システイン
L-システインは皮脂腺の働きを抑制し、抗酸化作用も持つアミノ酸です。肌の健康を保つために重要です。 - ヨクイニン
ヨクイニンは肌の炎症を軽減し、皮脂分泌を抑える効果があります。特に大人ニキビやストレスによる肌トラブルに有効です。
皮脂を抑制するスキンケア
脂性肌は、肌の水分バランスが崩れているのが原因ですが、保湿のしすぎや不足も注意が必要です。適切な保湿と、皮脂抑制に効果の高い成分を取り入れるといいでしょう。全てを取り入れるというよりは、自分の肌にあうものを継続してみましょう。
- ライスパワーNo.6
医薬部外品として唯一「過剰な皮脂分泌の抑制」効果が認められた成分です。この成分は皮脂腺に直接アプローチし、過剰な皮脂の生成を抑えることで、テカリや毛穴の開き、大人ニキビなどの皮脂由来の肌トラブルを改善します。 - ビタミンC誘導体
ビタミンCは皮脂の分泌を抑制する作用があり、抗酸化作用によって肌の健康を保つ役割も果たします。特に、ビタミンC誘導体は肌に優しく、皮脂をコントロールしながら美白効果も期待できます。 - ナイアシンアミド(ビタミンB3)
皮脂分泌の抑制とバリア機能の強化に寄与します。この成分は抗炎症作用も持ち、ニキビができにくい肌環境を整えるため、デイリーケアとして非常に有用です。
肌荒れの原因となる過剰な皮脂をコントロールし、根本から肌質を改善
肌荒れに悩む方にとって、過剰な皮脂は大敵です。皮脂は肌を保護する役割がありますが、分泌量が多すぎると毛穴を詰まらせたり、肌トラブルを引き起こす原因となります。特にニキビや吹き出物、肌のべたつきなどの悩みを抱えている場合、皮脂分泌をコントロールすることが重要です。自分の肌に合うアイテムを選び、しっかりとケアを行いましょう。