「市販薬を使っても効果がイマイチ…」「ニキビが治っても、すぐに新しいのができてしまう…」そんな悩みを抱えていませんか?ニキビ肌を改善するためには、自己流や市販品のみではなく、皮膚科で適切な処置をしてもらうのがおすすめです。医療保険が適応される範囲でも、根本的な肌質改善を期待できます。本記事では、代表的な皮膚科でのニキビ治療について紹介します。
市販品でニキビ肌改善がイマイチな理由
なぜ、皮膚科を受診するのがおすすめなのでしょうか。まず、市販品は薬の成分の濃さが控えめなことが挙げられます。誰でも安全に使えるようにするためですが、その分、効果も弱くなってしまいます。
次に、市販薬に入っている成分は「みんなに効くように」と考えて作られています。でも、それは逆に言うと「あなたの肌に合わせて作られていない」ということなんです。人それぞれ肌の状態や原因が違うのに、同じ薬で対処しようとするわけですから、十分な効果が出ないこともあります。
そして、市販薬は「一時的な改善」が主な目的です。たとえて言うなら、「熱を下げる」のは得意でも「風邪そのものを治す」のは苦手、というような感じです。ニキビの場合も同じで、今あるニキビは一時的に良くなっても、また新しいニキビができやすい状態は変わらないかもしれません。
要するに、市販薬は「とりあえずの対処」には向いていますが、「根本的な改善」という点では物足りない場合が多いんです。
ニキビの種類別、効果的な外用薬(塗り薬)
ニキビの症状によって、効果的な外用薬が異なります。代表的な、白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビのそれぞれに効果的な皮膚科で処方される外用薬を紹介します。
白ニキビに効果的な外用薬
- ディフェリンゲル(アダパレン)
毛穴の詰まりを改善し、皮膚のターンオーバーを促進します。 - ベピオゲル・ベピオローション(過酸化ベンゾイル)
古い角層を取り除き、アクネ菌に対する抗菌作用があります。
赤ニキビに効果的な外用薬
- ディフェリンゲル(アダパレン)
軽度から中等症の赤ニキビに効果があります。 - ベピオゲル・ベピオローション(過酸化ベンゾイル)
赤ニキビ全般に効果があります。 - ゼビアックス
アクネ菌などの殺菌効果があり、炎症を抑えます。 - デュアック配合ゲル
過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンを配合し、抗菌効果があります。
黄ニキビに効果的な外用薬
- デュアック配合ゲル
重症の黄ニキビに効果があります。 - エピデュオゲル
毛穴の詰まりを改善し、抗菌・抗炎症作用があります。また、ニキビ跡の凹みを予防する効果もあります。 - ダラシンT
炎症を抑える効果があり、重症の黄ニキビに適しています。
ニキビ肌の改善に効果的な内服薬(飲み薬)
ニキビは、体質によって繰り返し発生してしまうでしょう。体内から肌質改善のアプローチすることで、ニキビのできにくいようなケアが必要です。皮膚科で処方される効果的な内服薬の種類を紹介します。
ビタミン製剤
ビタミン製剤は、皮脂分泌の正常化や肌のターンオーバーを促進する効果があります。以下の製剤が一般的です。
- シナール
ビタミンCを含み、抗酸化作用によって炎症を抑えます。 - ユベラ
ビタミンEを主成分とし、血行促進や肌のターンオーバーを助けます。 - ノイロビタン
ビタミンB群が含まれ、皮脂分泌の正常化や肌のターンオーバー促進に寄与します。
漢方薬
漢方薬は体質改善を通じてニキビの症状を緩和することを目的としています。以下の漢方薬が効果的です。
- 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
炎症性ニキビに特化した漢方薬で、抗菌作用と排膿作用があります。 - 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
炎症性および非炎症性ニキビに効果があり、血液循環を改善し、抗炎症作用があります。 - 桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
ホルモンバランスを整える作用があり、生理前のニキビ改善に有効です。
ニキビの症状にあった適切な薬を処方してもらおう
ニキビ治療には、市販薬から処方薬まで、実にさまざまな選択肢があります。しかし、「どの薬を使えばいいのか」「この症状にはどんな治療が効果的なのか」と悩んでいるなら、皮膚科を受診するのがいいでしょう。医師による診断で、あなたのニキビの状態を正確に把握し、最適な治療法を選択できます。
特に重要なのは、「自己判断での薬の選択は避ける」ということです。一見同じようなニキビでも、原因や症状の程度は人それぞれ。皮膚科での適切な診断を受けることで、あなたの肌に合った、より効果的な治療を始めることができます。